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一文字仕立てについて

一文字整枝

2本の主枝をうねに沿って水平にのばし、この主枝からムカデの足のように交互に新梢を配置する樹形で、主枝が一直線になるので「一文字整枝(仕立て)」といいます。 剪定が簡単で、たくさん収穫でき、収穫量も安定する仕立て方です!

一文字整枝されたいちじく苗木

一文字整枝のメリットとデメリット

メリット

  • 剪定がラク
  • 狭い場所でもOK!(鉢植え)

地植えの場合、うねに沿って直線的に移動しながら作業ができるので芽かき、オイリング、収穫などの能率がとても良い。
また新梢が確実に固定されるので枝の湾曲や葉ずれの心配などが少ない。
トンネル被覆など施設で栽培する場合にもとても好都合である。

デメリット

  • 仕立てが面倒
  • 夏果の収穫には不向き

地植えの場合、新梢が線的な配置になるため空間利用的にはマイナス。
新梢の基部など日照が常に遮られる部分がでてしまう。(反射シートを下に敷いて着色不足を補えます)
主枝は上面が凍害の被害を受けやすいため、とくに晩霜害の多発地帯では防寒措置が必須。

一文字整枝に向かない品種

剪定もラクだし、とりあえずやってみよう!と思われるかもしれません。 が、その前に一文字仕立てに向くものと向かないものがあるので確認しましょう。

幹の地際部分に黒褐色病斑がみられる

ビオレドーフィン、ザ・キング(冬剪定で成り枝を剪定してしまうため)

樹勢が強すぎる品種

早生日本種、イスラエル、カリフォルニア・ブラック(樹の樹勢がおさまらないため)

樹勢が弱すぎる品種

カドタ、セレスト、ショートブリッジ、ブラウンターキー(十分な成り枝が成長しきらないため)

一文字整枝の仕立て方

植付け1年目。40~50cmの高さで切り、植えつけます。主幹の高さは主枝の高さになるので成木時の作業を考慮して決めましょう。

植付け1年目。
40~50cmの高さで切り、植えつけます。
4主幹の高さは主枝の高さになるので成木時の作業を考慮して決めましょう。

主幹から発生する新梢のうち、よく揃った勢力のよい2本を左右に残します。2本の新梢は斜め両方向に支柱を立てて誘引します。(図のように60度の角度で誘引するのが理想)

主幹から発生する新梢のうち、よく揃った勢力のよい2本を左右に残します。
2本の新梢は斜め両方向に支柱を立てて誘引します。
(図のように60度の角度で誘引するのが理想)

水平に支柱を組みます

水平に支柱を組みます

新梢は、枝の色が褐色~緑色に変わる付近まで切戻して、支柱に結束します。

新梢は、枝の色が褐色~緑色に変わる付近まで切戻して*1、支柱に結束します。

ヒモなどでまっすぐに誘引します。枝は30~40cm間隔にし、間の枝は1芽残して間引きます。残した1芽が翌年の結果枝になります。結実し伸びた枝は冬に切り詰め誘引します。

ヒモなどでまっすぐに誘引します。
枝は30~40cm間隔にし、間の枝は1芽残して間引きます*2
残した1芽が翌年の結果枝*3になります。
結実し伸びた枝は冬に切り詰め誘引します。

*1 切戻し剪定:枝の途中で切ること
*2 間引き剪定:不要な枝を太い枝の元から枝ごと切除すること 
*3 結果枝:実がつく枝のこと

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